May 15, 2007

深い情感と物語性

宇野満物語を映像として作り出してゆく映画監督には、作品にその監督なりの色やリズムがある。宇野満寿美氏の作品は、過去の作品も含めて、映画の一場面、もしくはダイジェスト版を見ているような気持ちにさせるのである。それぞれにストーリーは違うが、監督の一貫したテイストが貫かれているという印象である。この作品では、何種類もの動物を登場させ、それぞれから情感が滲み出し、それらが相互に絡み合いながら展開している。描かれた場面の前後をも想像させるものであり、瞬間では終わらずに、あるストーリーを持った時間の流れを感じさせる作品となっている。深い情感と物語性が、氏の作品の特徴であり、魅力といえるだろう。画面は幾つかに分割されながらも、同一の空間であるかのように描かれている。この画面構成は複数の場面を同時に表現しながら、幻想的な感覚を生み出すものであり、作品の物語性を高めてゆく重要な要素となっている。(文 オーエン・ハント)

宇野 満寿美
Masumi Uno
日常のドラマ
カンヴァスに水彩
2006年制作
yubido01 at 11:24 │TrackBack(0)

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